市役所・官公署の手続き

労災の葬祭料・葬祭給付|33万円+30日分と2年期限

期限
死亡日の翌日から2年
手続き先
被災事業場を管轄する労働基準監督署

業務・複数業務要因・通勤が原因で亡くなった労働者の葬祭を行う方が請求します。2026年4月1日以後の支給額は「33万円+給付基礎日額30日分」で、その額が60日分に満たない場合は60日分です。期限は死亡日の翌日から2年です。

葬祭料・葬祭給付の基本情報

確認項目
内容
業務災害
葬祭料(様式第16号)
複数業務要因災害
複数事業労働者葬祭給付(様式第16号)
通勤災害
葬祭給付(様式第16号の10)
請求者
葬祭を行う方。遺族に限らず、一定の場合は社葬を行う会社
2026年4月以後の額
33万円+給付基礎日額30日分。最低保障は60日分
期限
被災労働者の死亡日の翌日から2年
提出先
請求人の住所ではなく、被災事業場を管轄する労働基準監督署

4市の居住者でも、管轄は勤務先の所在地で確認

請求人が野田市・柏市・流山市・松戸市に住んでいるだけでは、柏労働基準監督署の管轄とは限りません。亡くなった方の被災事業場が4市にある場合に、柏署が管轄します。

会社の本店と勤務先が違う、一括適用の支店・工事現場、複数就業の場合は、提出前に所轄署を確認します。

労災の葬祭料等を請求する6STEP

1

業務・複数業務要因・通勤のどれに当たる可能性があるか整理する

2

被災事業場の所在地から所轄の労働基準監督署を確認する

3

第16号または第16号の10を選び、事業主証明を依頼する

4

死亡証明書類と事故・勤務・診療・通勤関係資料を準備する

5

死亡日の翌日から2年以内に所轄署へ提出する

6

遺族給付、第三者行為、医療保険との関係を申告し控えを保管する

最初に確認すること

亡くなった原因が仕事・複数の勤務先の業務負荷・通勤のいずれに関係するかを確認します。会社が「労災ではない」と判断しても、それだけで請求できなくなるわけではありません。事故記録、勤務記録、診療記録、通勤経路などを保存し、早めに労働基準監督署へ相談してください。

誰が請求できるか

支給対象は、業務災害、複数業務要因災害または通勤災害で亡くなった労働者の葬祭を行う方です。必ずしも法定相続人や遺族に限られませんが、通常は葬祭を行うのにふさわしい遺族が請求します。

葬祭を執り行う遺族がおらず、会社が社葬として葬祭を行った場合は、その会社が支給対象になります。誰が葬祭を行ったか不明確な場合や、火葬だけで一般的な葬儀をしていない場合は、請求者を自己判断せず所轄署へ事実関係を伝えてください。

葬祭料・複数事業労働者葬祭給付・葬祭給付の違い

  • 葬祭料:業務災害による死亡
  • 複数事業労働者葬祭給付:複数の勤務先の業務負荷を総合して認定される死亡
  • 葬祭給付:通勤災害による死亡

名称と請求書は異なりますが、2026年4月1日以後の支給額の計算式は共通です。

支給額

厚生労働省の現行給付一覧では、2026年4月1日現在の支給額を33万円+給付基礎日額30日分とし、この合計が給付基礎日額60日分に満たない場合は60日分を支給すると案内しています。

給付基礎日額は、原則として事故発生日または疾病の発生が確定した日の直前3か月間の賃金総額を、その期間の暦日数で割った額を基礎にします。単純な月給の30分の1とは限らず、複数事業労働者では複数就業先の額を原則として合算します。

2026年4月の改定

厚生労働省の改正資料により、定額部分は2026年4月1日に31万5,000円から33万円へ改定されました。古いパンフレットや解説には31万5,000円が残っているため、支給事由と適用額を所轄署へ確認してください。

期限

被災労働者が亡くなった日の翌日から2年です。葬祭を行った日の翌日ではありません。労災認定の調査に時間がかかる可能性があるため、資料が完全にそろうまで相談を先送りしないでください。

手続き先

原則として、亡くなった労働者が所属していた事業場の所在地を管轄する労働基準監督署です。請求者の住所、会社の本店所在地、死亡場所だけで決めません。一括適用を受ける支店・工場・工事現場や複数就業先がある場合は、どの事業場を基準に提出するかを確認します。

一般的な制度・請求書の書き方は労災保険相談ダイヤル0570-006031、個別案件と提出後の状況は所轄の労働基準監督署へ問い合わせます。

請求書と必要書類

  • 業務災害・複数業務要因災害:葬祭料又は複数事業労働者葬祭給付請求書(様式第16号)
  • 通勤災害:葬祭給付請求書(様式第16号の10)と通勤災害に関する別紙
  • 死亡診断書、死体検案書、検視調書または記載事項証明書など、死亡の事実と年月日を証明できる書類
  • 請求人名義の振込口座情報
  • 第三者行為災害の場合は第三者行為災害届、念書、交通事故証明書等
  • 所轄署から個別に提出を求められた事故・勤務・診療・葬祭関係資料

死亡証明書類は、遺族(補償)等給付の請求書にすでに添付して同時提出する場合、省略できます。全国共通のパンフレットは葬儀費用の領収書を一律の添付書類として掲げていませんが、請求人が葬祭を行ったことの確認資料を求められる可能性があるため、領収書や葬祭関係書類は保管してください。

事業主証明が得られない場合

様式には事業主証明欄があります。ただし、会社が廃止されている、事業主が証明を拒否するなど証明を得られない場合でも、労災請求はできます。未加入だった、会社が労災ではないと言ったという理由だけで諦めず、事情を記載して労働局・労働基準監督署へ相談します。

通勤災害・交通事故の場合

通勤災害は、就業に関する移動で、合理的な経路・方法か、逸脱・中断がないかなどを確認します。交通事故等で第三者が関係する場合は、労災の請求書とは別に第三者行為災害届等が必要です。自賠責・任意保険の受領状況も申告し、給付調整を所轄署へ確認してください。

国保の葬祭費・健康保険の埋葬料との関係

仕事・通勤が死亡原因なら、まず労働基準監督署と死亡時の医療保険者へその事実を伝えます。No.26の国保葬祭費やNo.27の健康保険埋葬料を当然に併給できる、または必ず一方だけになると自己判断せず、各制度の決定前に申告してください。

費用

労災保険の請求手数料はかかりません。死亡診断書、戸籍等を個別に求められた場合の取得費や、専門家へ依頼する場合の報酬は別途必要です。支給額は実際の葬儀費用を領収書額どおり精算する方式ではありません。

遺族(補償)等給付との関係

葬祭料等とは別に、遺族補償年金、複数事業労働者遺族年金、遺族年金または各一時金の対象になる可能性があります。請求者や受給要件は葬祭料等と同じではありません。死亡証明書類を共用できる場合があるため、死亡関係の給付をまとめて所轄署へ確認します。

手続き方法

業務・複数業務・通勤のどれに当たる可能性があるかを整理し、所轄署を確認します。該当する様式を選び、事業主証明と死亡証明書類を準備し、事故・勤務・診療・通勤資料を保全して提出します。受付日、担当部署、提出資料、追加依頼を記録し、控えを保管してください。

自分でできるか

一般的な事故で会社の協力が得られ、業務・通勤との関係が明確なら、遺族等が自分で請求できます。ただし、過労死、精神障害、職業病、複数就業、会社の証明拒否、第三者行為では証拠収集と法的判断が難しくなるため、早期相談が有効です。

専門家に相談した方がよいケース

  • 会社が事故報告・事業主証明・勤務記録の提供を拒む
  • 過労死、精神障害、職業病など業務起因性の立証が必要
  • 複数の勤務先の労働時間や負荷を合算する必要がある
  • 通勤経路の逸脱・中断が問題になる
  • 交通事故の示談、自賠責・任意保険との調整がある
  • 不支給決定に対する審査請求を検討している

制度・請求書は労働基準監督署へ、争いのある労災認定や不服申立ては労災に詳しい弁護士・社会保険労務士等へ相談します。

注意点

  • 2026年4月から33万円:31万5,000円の旧資料を使わない。
  • 期限は死亡日の翌日から2年:葬祭日基準ではない。
  • 管轄は請求者の住所ではない:被災事業場の所在地を確認する。
  • 遺族限定ではない:実際に葬祭を行う方が基準。
  • 会社の判断で諦めない:事業主証明がなくても相談・請求は可能。
  • 請求書を使い分ける:業務・複数業務は第16号、通勤は第16号の10。

よくある質問

会社が葬儀費用を負担した場合はどうなりますか

葬祭を執り行う遺族がおらず、会社が社葬として葬祭を行った場合は会社が支給対象になります。遺族と会社が費用を分担した場合は、誰が葬祭を行ったかを所轄署へ資料とともに説明してください。

火葬だけでも請求できますか

公開された全国パンフレットは「葬祭を行う方」を対象としていますが、火葬だけの場合の全国一律な判断基準までは示していません。実際に行った内容と費用負担者を伝え、請求人を所轄署へ確認してください。

会社が労災保険へ加入していなくても請求できますか

会社が成立手続きをしていない場合でも労災保険給付を受けられることがあります。事業主証明を拒否されても請求できるため、労働基準監督署へ相談してください。

通勤途中の交通事故も対象ですか

通勤災害の要件を満たせば葬祭給付の対象になり得ます。第16号の10と通勤災害の別紙に加え、第三者行為災害届等を確認します。

葬祭料と遺族補償年金は両方請求できますか

給付の目的と受給要件が異なるため、それぞれ対象になる可能性があります。死亡証明書類を共用できる場合もあるので、所轄署へ同時に確認してください。

関連する相続手続き

野田市・柏市・流山市・松戸市の管轄・問い合わせ先

請求者が4市に住んでいることではなく、被災労働者が所属していた事業場の所在地で管轄を判断します。事業場が野田市・柏市・流山市・松戸市にある場合は、柏労働基準監督署が管轄です。

事業場が野田市

柏労働基準監督署

労災第一・第二課。請求人の住所ではなく事業場所在地で確認

事業場が柏市

柏労働基準監督署

労災第一・第二課。柏駅から徒歩3分

事業場が流山市

柏労働基準監督署

労災第一・第二課。複数就業の場合は基準事業場を事前確認

事業場が松戸市

柏労働基準監督署

労災第一・第二課。通勤災害は第16号の10を確認

柏労働基準監督署:〒277-0021 柏市中央町3-2 TLR柏ビル3階。開庁は平日8時30分~17時15分。管轄・電話番号の確認日:2026-08-27。

参考にした公式情報

情報確認日:2026年9月12日

業務・通勤との因果関係、給付基礎日額、請求人、所轄署、第三者行為の調整は個別判断です。提出前に所轄労働基準監督署の最新案内を確認してください。