電子マネーは、残高の種類とサービスごとに相続・払戻しの扱いが異なります。PayPay・WAON・楽天Edy・au PAYなどのカードやアプリを確認し、残高・ポイント・後払いを分けて記録します。先に使い切ったりアカウントを閉鎖したりせず、発行会社へ死亡時の手続きと必要書類を確認してください。
死亡後の電子マネー|残高・ポイント・アカウント整理
- 期限
- 全国一律の法定期限なし/回線・ID・カードの処分前に確認
- 手続き先
- 各電子マネー・決済サービスの発行会社(市役所ではありません)
No.47 先に分ける5項目
- 区分
- 確認する内容
- 残高
- 種類、金額、カード・端末・サーバーの保存先
- ポイント
- 相続・移行・失効、有効期限
- アカウント
- 登録ID、電話、メール、本人確認状況
- チャージ
- 銀行・カードとの連携、オートチャージ
- 後払い
- 未払利用、継続決済、通信料金合算払い
使わず、閉鎖せず、残高種類を記録
同じ決済アプリでも、残高・ポイント・商品券・後払いは別物です。家族が使ったり送金したりせず、表示されている種類と金額を記録して、発行会社の相続手続きを利用します。
携帯回線の解約、アプリ削除、決済アカウントの閉鎖も別です。先に公式窓口へ死亡を連絡してください。野田市・柏市・流山市・松戸市とも、市役所は電子マネー残高の手続き先ではありません。
電子マネーを整理する9STEP
- 1
財布・スマホ・明細から電子マネーと決済アプリを洗い出す
- 2
カード・端末・サーバーにある残高の種類と金額を記録する
- 3
ポイント、商品券、後払い、交通系ICを別に分類する
- 4
登録電話・メール・会員番号とチャージ元を確認する
- 5
相続放棄を検討中なら利用・送金・換金を止める
- 6
発行会社へ死亡を連絡し相続・払戻しの対象を確認する
- 7
会社所定の戸籍・本人確認書類等を提出する
- 8
オートチャージ、後払い、関連カードを別途整理する
- 9
入金・失効・閉鎖の完了後にカードと端末を処分する
誰が必要か
亡くなった方がPayPay、WAON、楽天Edy、au PAY等の電子マネー・コード決済を利用していた場合に、相続人または遺言執行者が確認します。カード型、スマホ型、銀行・クレジットカード一体型、ポイント、オートチャージを分けて整理します。
期限
電子マネー全体に共通する全国一律の法定期限は確認できません。ただし、アカウントを閉鎖すると失効する残高、ポイントの有効期限、携帯番号やメールを解約すると本人確認が難しくなるサービスがあります。スマホ、SIM、カード、登録メールを処分する前に確認します。
残高や後払い債務があり、相続放棄を検討している場合は、原則3か月の期間に注意します。家族が故人の残高を使う、送る、換金する前に、調査・保全にとどめて専門家へ相談してください。
電子マネーは同じ扱いではない
| 区分 | 確認する内容 |
|---|---|
| 前払式 | カード・端末に記録された残高、払戻しの例外、カード返却条件 |
| アカウント型 | 残高種類、相続時の振込、閉鎖時の失効、本人確認状況 |
| ポイント | 残高とは別の規約、相続・移行・失効、有効期限 |
| 後払い | 未払利用、登録カード、銀行口座、継続決済 |
| 一体型 | 銀行口座・クレジットカード・交通系ICの別手続き |
同じアプリの中でも、現金相当の残高、ポイント、商品券、後払いは扱いが異なります。表示された総額だけで判断せず、残高の名称・種類を記録します。
最初に確認するもの
- 財布のカード、キーホルダー型媒体、スマートウォッチ
- スマホの決済アプリとウォレットに登録されたカード
- アプリに表示されるサービス名、残高種類、会員・カード番号
- 登録電話番号、メールアドレス、au ID等の会員ID
- 銀行・カード明細にあるチャージ、オートチャージ、後払い
- ポイント、有効期限、定期券・交通系IC機能
パスワードを推測してログインを繰り返したり、故人になりすまして送金・本人確認を行ったりせず、見えている情報と書面を記録して各社の死亡・相続手続きを利用します。
PayPay残高の相続
現行のPayPay残高利用規約は、利用者に相続が発生し、PayPayマネー、PayPayマネー(給与)、PayPayマネーライト、他社カード利用券等の対象残高が残っていた場合、PayPayが正当に相続・承継する者と確認した人へ、振込手数料を控除して振り込む取扱いを定めています。
一方、アカウントを通常の方法で閉鎖し、残高が残っていた場合は、その残高は失効し返金しない旨も定めています。家族がアプリからアカウントを削除せず、死亡による相続としてPayPayの公式窓口へ申請してください。
PayPayポイントは、同規約の相続時振込の対象として列挙された残高に含まれていません。ポイントや期間限定ポイントは別扱いとして、最新の案内を個別に確認します。
WAONの例
イオン銀行の相続案内では、同行口座名義人の死亡連絡後、WAONサービスを終了し、残高確定後にWAON残高を返金する一方、WAONポイントはサービス終了に伴い消滅すると案内しています。
これはイオン銀行取引に付帯するWAONの案内です。WAON単体カード、モバイルWAON、Apple PayのWAON、提携カード等に一律に同じ取扱いが適用されるとは限りません。カード番号・アプリ・発行会社を確認し、対象商品の窓口へ連絡します。
楽天Edyの例
楽天Edyの資金決済法に基づく情報は、チャージ残高を5万円までとし、原則として払戻しや盗難・紛失時の残高補償はできないと案内しています。
楽天Edyサービス利用約款では、Edyカードの未使用残高は決済端末等で確認でき、払戻しは約款で定める場合または同社が特に認める場合に限るとしています。また、第三者へのEdy・カード・Edy携帯電話の譲渡等を原則禁止しています。
死亡時に払戻しの例外が認められるかは、カード型・おサイフケータイ、カードの状態、発行会社で異なる可能性があります。家族が使い切るのではなく、楽天Edyとカード発行会社へ相続人として確認します。Edy残高が残る一体型カードを発行会社へ返す前にも、残高の扱いを確認してください。
au PAYと携帯回線の違い
auの公式FAQは、携帯電話の回線を解約してもau PAY残高を引き続き利用できると案内しています。残高が0円と表示される場合のFAQでは、au PAY残高はau IDにひもづき、アプリの再インストール、機種変更、回線解約だけでは消えない一方、au ID・au PAY・au PAYプリペイドカードを解約した場合は残高が消失すると案内しています。
au IDの解約案内は、au PAY残高がある状態ではau IDを解約できないとしています。回線の解約・承継、au ID、au PAY残高、Pontaポイントは別の手続きとして考え、死亡時の残高処理をKDDIへ確認する前にアカウント削除を進めないでください。
携帯電話を引き継ぐ場合は、auの譲渡・承継案内で必要書類を確認します。回線の承継で一部サービスが引き継げない場合があるため、au PAY残高の取扱いも店頭で同時に確認します。
オートチャージ・後払い・継続決済
残高の相続手続きとは別に、銀行口座・クレジットカードからのオートチャージと、後払い・通信料金合算払いを確認します。元の銀行・カードを止めただけで、決済アプリ側の登録や未払利用がすべて消えるとは限りません。
- オートチャージを停止し、チャージ元の銀行・カードも別途手続きする
- 後払い、未確定利用、返品・取消しの反映を確認する
- 公共料金・サブスク等の元契約先で支払方法を変更する
- 家族カード・銀行一体型・クレジット一体型は発行会社へ別途連絡する
チャージ元は銀行口座の相続手続きとクレジットカードの解約手続き、登録電話番号は携帯電話の承継・解約前の確認事項で整理できます。
交通系ICはNo.48で確認
Suica・PASMO等は電子マネー機能を持ちますが、定期券、デポジット、記名式・無記名式、モバイル版で手続きが異なります。本記事では一般の電子マネー・コード決済を扱い、交通系ICはNo.48「IC乗車券の解約・払戻し」で確認します。
必要書類・情報
- 死亡の記載がある戸籍、死亡証明書等
- 申出人の本人確認書類
- 故人との相続関係が分かる戸籍、法定相続情報一覧図等
- 遺言書、遺産分割協議書、委任状等
- カード現物、端末、会員・カード番号、登録電話・メール
- 残高種類と金額が分かる画面・明細
- 会社所定書類、返金先口座
必要書類、有効期限、原本・コピーの指定はサービスごとに異なります。カードや端末、原本書類を郵送する前に、返却の有無と送付先を公式窓口で確認します。
費用
死亡・相続の連絡自体が無料でも、戸籍等の取得費、郵送料、払戻し・振込手数料が必要な場合があります。PayPayの規約は、相続時の対象残高から振込手数料を控除して振り込む取扱いを定めています。手数料と残高の関係も事前に確認します。
野田市・柏市・流山市・松戸市の管轄・問い合わせ先
4市とも、電子マネー残高の照会・相続・払戻し・アカウント閉鎖は市役所の管轄ではありません。カード券面、アプリ名、登録メール、銀行・カード明細からサービスと発行会社を特定し、各社の公式窓口へ死亡時の取扱いを確認してください。
野田市
各電子マネー・決済サービスの発行会社
市役所の管轄ではありません。カード券面、アプリ、利用明細からサービスを特定し、実際の発行会社へ連絡します。
流山市
各電子マネー・決済サービスの発行会社
市役所の管轄ではありません。カード券面、アプリ、利用明細からサービスを特定し、実際の発行会社へ連絡します。
問い合わせ先の確認日:2026年8月28日。対象残高・必要書類・受付方法は変わるため、各社の最新公式案内をご確認ください。
自分でできるか
サービスを特定し、各社の公式窓口へ死亡を連絡する作業は家族でもできます。「サービス名・残高種類・金額・ID・発行会社・チャージ元・連絡日・必要書類・完了日」を一覧にすると漏れを防げます。
専門家に相談した方がよいケース
- 高額残高、送金可能残高、後払い債務がある
- 相続放棄を検討しており、残高を動かしてよいか判断できない
- 本人確認済みアカウントや事業用・加盟店用アカウントがある
- 相続人間で払戻金の取得者が決まっていない
- 端末ロックや登録電話解約でサービスを特定できない
- 海外の決済サービスや暗号資産が含まれる
注意点
- 残高を使わない:家族が故人名義で決済・送金せず、相続手続きを確認します。
- 先に閉鎖しない:残高、ポイント、取引履歴、必要書類を確認してから進めます。
- 回線解約とアカウント削除を分ける:au PAYのように結果が異なるサービスがあります。
- 残高とポイントを分ける:相続・返金の対象が異なる場合があります。
- カードを返す前に確認する:カード内残高を確認できなくなる場合があります。
- 市役所へ申請しない:4市とも実際の発行会社が手続き先です。
よくある質問
電子マネー残高は必ず相続できますか
必ずではありません。PayPayのように規約上の相続時振込がある残高、イオン銀行付帯WAONのように残高返金とポイント消滅を分けるもの、楽天Edyのように原則払戻し不可で例外確認が必要なものがあります。
故人の残高を家族が使い切ってよいですか
勧めません。本人限定の規約、相続人間の権利、相続放棄への影響があるため、発行会社へ死亡を連絡して所定の手続きを確認します。
スマホ回線を解約すると残高も消えますか
一律ではありません。au PAYは回線解約だけでは残高が消えないと案内していますが、決済アカウントの解約は別です。各社で回線、ID、決済残高を分けて確認してください。
ポイントも現金で返金されますか
残高とポイントは別規約です。イオン銀行付帯WAONでは残高返金・WAONポイント消滅と案内され、PayPay規約の相続時振込でもPayPayポイントは対象残高として列挙されていません。
4市の市役所で手続きできますか
できません。野田市・柏市・流山市・松戸市とも、カード・アプリを実際に発行・運営する会社が手続き先です。
関連する相続手続き
参考にした公式情報
- PayPay「PayPay残高利用規約」
- イオン銀行「相続のお手続き」
- 楽天Edy「資金決済法に基づく情報提供」
- 楽天Edy「楽天Edyサービス利用約款」
- au「携帯電話の解約後もau PAY残高は利用できますか」
- au「au PAY残高が0円になっている原因」
- au「au ID解約」
- au「譲渡・承継」
- 裁判所「相続の放棄の申述」
情報確認日:2026年8月28日
残高区分、ポイント、必要書類、受付方法は改定されます。実際に利用していた商品の最新規約と公式窓口の案内を優先してください。