相続手続き100チェックリスト No.51。パチンコ店の貯玉・貯メダルは、死亡時に原則相続不可とする規約も、配偶者への特例承継を認める規約もあります。家族が故人のカードを使わず、発行店へ死亡を連絡して最新規約を確認します。閉店時の貯玉補償は死亡時の相続とは別制度です。
No.51 最初に分ける5つの残高・権利
- 確認項目
- 死亡後に確認すること
- 貯玉
- パチンコ玉の残数・最終利用日・相続規約
- 貯メダル
- スロットメダルの残数・最終利用日・相続規約
- 現金残額
- 入金した未使用金。貯玉と期限・返還条件が別
- ポイント等
- 来店ポイント・アプリ特典・電子会員証
- 閉店時補償
- 基金加盟・補償実施決定・上限・受付期限
相続不可と決めつけず、発行店の規約を確認
死亡時の扱いは店舗規約で異なります。原則相続不可の規約がある一方、配偶者への特例承継を定める事業者もあります。家族が故人名義のカードを使わず、発行店へ死亡・続柄・会員番号を伝えて確認してください。
野田市・柏市・流山市・松戸市とも、市役所ではなくカードを発行して貯玉を記録した店舗が最初の窓口です。
貯玉カードを整理する9STEP
- 1
財布・遺品・アプリから会員カードと残数レシートを集める
- 2
カード裏面から発行店・運営会社・会員番号を特定する
- 3
貯玉・貯メダル・現金残額・ポイントを分けて記録する
- 4
家族によるカード利用・暗証番号入力を止める
- 5
発行店の最新会員規約と最終利用日を確認する
- 6
相続放棄を検討中なら承継・交換前に相談する
- 7
発行店へ死亡を連絡し承継・失効・必要書類を確認する
- 8
閉店時は基金加盟・補償実施・受付期限を確認する
- 9
カード返却・個人情報停止と回答内容を記録する
誰が必要か
亡くなった方の財布や遺品から、パチンコ店の会員カード、貯玉・貯メダルカード、アプリ、残数レシートが見つかった場合に、相続人や遺族が確認します。家族が暗証番号を使って景品交換せず、カード発行店へ死亡を連絡します。
期限
死亡後何日以内という全国共通の法定期限はありません。ただし店舗規約で、死亡、一定期間の未利用、退会、閉店等による資格・権利の消滅を定める場合があります。カードを見つけたら、使用せず早めに発行店へ連絡してください。
裁判所は、相続放棄を原則として自己のために相続開始があったことを知った時から3か月以内に申述する制度と案内しています。放棄を検討中は、遺族が貯玉を利用・交換せず先に専門家へ相談します。
最初に残高の種類を分ける
- 貯玉・貯メダル:遊技結果を記録し、後日の再プレー・賞品交換に使うもの
- 現金の残額:カードへ入金した未使用金。貯玉とは有効期限や返還条件が異なる
- 来店ポイント:店舗独自の特典で、貯玉とは別規約の場合がある
- アプリ会員:会員番号・認証情報・電子カードの停止が必要
- 閉店時補償:通常営業中の死亡手続きとは別制度
死亡時の相続可否は店舗規約で違う
大東洋グループの会員規約は、会員死亡時に資格とサービスを受ける権利を失い、それらの相続・処分を原則認めないと定めています。またカードは本人のみ利用でき、第三者への貸与・譲渡等を禁止しています。
一方、ダイナムカード会員規約は、死亡で資格と貯玉返還請求権等が消滅することを原則としながら、公文書等で配偶者と確認できる場合は、その配偶者に限り特例として会員資格の承継を認めることがあると定めています。
マルハン公式サイトも、貯玉会員規約は店舗により異なるため、店舗を選択して確認する方式です。このため「パチンコの貯玉は必ず相続できる」「必ず相続できない」と一律に断定できません。
家族がカードを使ってはいけない理由
会員カードは名義人本人の利用を前提とし、暗証番号や本人確認を求める場合があります。故人名義のカードを家族が使うと、規約違反や事実関係の争いにつながります。店舗へ死亡、続柄、カード番号を伝え、正式な照会・承継・解約手続きを確認します。
発行店へ確認する内容
- 死亡時の会員資格と貯玉・貯メダルの扱い
- 配偶者等への特例承継の有無
- 残数と最終利用日を遺族へ開示できる条件
- 現金残額、来店ポイント、アプリ残高の別処理
- 死亡・相続関係・本人確認に必要な書類
- カード返却、解約、個人情報削除の方法
- 店舗閉店・事業譲渡時の運営会社と補償対象
必要書類
全国共通の指定書式はありません。候補は、会員カード、会員番号、死亡を確認できる戸籍等、故人と手続者の関係が分かる戸籍・法定相続情報一覧図、手続者の本人確認書類、店舗所定の届出書です。提出前に店舗へ原本・コピー・発行期限を確認します。
貯玉補償制度は死亡時の相続制度ではない
一般社団法人貯玉補償基金は、加盟店が経営破綻等により貯玉・貯メダルを払い戻せず、基金が補償実施を承認した場合の制度です。通常営業中の店舗で会員が死亡した場合に、基金が相続人へ自動返金する制度ではありません。
補償は現金、商品券、金券ではなく、カタログ掲載商品等の賞品で行われます。通常の補償上限は、会員1人・店舗ごとに貯玉25万個、貯メダル5万枚です。同一店舗で複数カードがある場合は合算されます。補償の受付期限を過ぎると申込み・問い合わせを受け付けないと案内されています。
2026年11月から変わる補償ルール
2026年8月30日現在、基金は2026年11月から次の変更・追加を予定しています。
- 基金に加盟する貯玉システムを補償対象とする
- 会員カードを5年以内に利用している会員を補償対象とする
- 個別案内は貯玉250個以上または貯メダル50枚以上の会員へ送付する
- 大規模災害等で基金財源が不足する可能性がある場合は補償上限を変更する
- 事業譲渡時に会員情報が譲渡先へ承継されない場合は基金補償を受けられない
記事を2026年11月以降に確認する場合は、基金の最新ルールを基準にしてください。
店舗が閉店していた場合
- 基金の加盟店検索で発行店・貯玉システムを確認する
- 基金の「貯玉補償実施のお知らせ」に店舗名があるか確認する
- 案内郵便が届く登録住所だったか確認する
- 申込期限、必要書類、残数、賞品交換方法を確認する
単に店が閉まっている、別会社へ事業譲渡されたというだけで自動的に基金補償となるわけではありません。基金理事会による補償実施の承認が必要です。
費用
発行店への問い合わせや基金の加盟店検索に公的手数料はありません。戸籍等の取得費、郵送料、コピー代がかかる場合があります。相続・承継不可の規約もあるため、戸籍を取得する前に店舗へ必要書類を確認します。
野田市・柏市・流山市・松戸市の管轄・問い合わせ先
この手続きに住所地による行政管轄はありません。4市とも、会員カードを発行し貯玉・貯メダルを記録した店舗が最初の問い合わせ先です。市役所や警察署では残数照会・相続・解約を受け付けません。
窓口確認日:2026-08-30。閉店・運営会社変更時は、基金の加盟店検索と補償実施のお知らせも確認してください。
相続税上の記録
国税庁は、金銭に見積もることができる経済的価値のあるものを相続税の対象財産として説明しています。店舗が承継・返還を正式に認め、残数が多い場合は、死亡日時点の残数、規約、利用可能範囲、手数料を記録し、評価方法を税務署または税理士へ確認します。
自分でできるか
発行店と会員番号が分かれば、遺族が店舗へ問い合わせできます。回答日、担当者、規約の版、残数、必要書類、承継・失効の結論を記録します。
専門家に相談した方がよいケース
- 相続放棄を検討している
- 店舗規約と窓口説明が一致しない
- 高額相当の貯玉・貯メダルがある
- 相続人間で承継者が決まらない
- 閉店・経営破綻・事業譲渡で運営会社が分からない
- カードを第三者が使用した疑いがある
注意点
- 本人として使わない:暗証番号を知っていても家族が賞品交換しません。
- 発行店の規約を見る:同じ系列でも店舗ごとに異なる場合があります。
- 残高を分ける:貯玉、現金残額、ポイントは別です。
- 基金と相続を混同しない:基金は承認された閉店・破綻時の補償です。
- 現金補償ではない:基金補償は賞品で行われます。
- 期限を守る:基金の補償案内には受付期限があります。
- 2026年11月変更:5年以内の利用等の追加ルールを確認します。
よくある質問
故人の貯玉は必ず失効しますか
店舗規約によります。原則相続不可の規約がある一方、ダイナムのように配偶者への特例承継を定める例もあります。発行店へ正式に確認してください。
暗証番号が分かれば家族が交換できますか
本人限定カードを故人名義のまま使用しないでください。死亡を連絡して正式な承継・解約可否を確認します。
閉店したら現金で補償されますか
基金補償は現金・商品券・金券ではなく賞品で行われ、加盟・補償実施決定・上限・受付期限等の条件があります。
野田・柏・流山・松戸の市役所へ相談できますか
市役所は残数照会・承継・解約の窓口ではありません。カードを発行した店舗、閉店時は運営会社と基金へ確認します。
カードを捨ててもよいですか
残数、会員番号、発行店、返却要否の確認が終わるまで保管します。
関連する相続手続き
参考にした公式情報
- 一般社団法人貯玉補償基金
- 貯玉補償基金「貯玉補償の概要」
- 貯玉補償基金「貯玉利用にあたって」
- 貯玉補償基金「会員の注意事項」
- 貯玉補償基金「加盟店検索」
- 大東洋グループ「会員規約」
- ダイナム「ダイナムカード会員規約」
- マルハン「貯玉会員規約」
- 国税庁「相続税がかかる財産」
- 裁判所「相続の放棄の申述」
情報確認日:2026年8月30日
死亡時の承継・失効、残数開示、必要書類、閉店時補償は店舗規約と基金の決定で異なります。発行店と基金の最新公式情報を確認してください。