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企業年金・企業型DCの死亡一時金|受取人・5年と税金

期限
企業型DCは死亡後5年で扱い変更/DBは規約確認
手続き先
元勤務先・企業年金基金・DC運営管理機関

相続手続き100チェックリスト No.69。企業年金は、まず元勤務先や制度の管理先を特定します。企業型DCは死亡一時金の受取人順位が民法の相続順位と異なり、死亡後5年で相続財産としての扱いへ変わります。DBは遺族給付の有無・順位・期限が規約次第です。給付ごとの税務も分けて確認します。

No.69 制度別・死亡後の確認事項

制度・状態
主な確認事項
企業型DC
指定受取人・法定順位、死亡後5年、管理機関を確認
DB(受給前)
遺族給付の有無、受給者、期限を規約で確認
DB(受給中)
死亡届、未支給分、保証期間の残余給付を確認
企業年金連合会
連合会へ移換・受給中の場合だけ同会へ照会
税務
死亡一時金・遺族年金・未支給年金を分けて判定

企業型DCの「5年」とDBの規約を混同しない

企業型DCは死亡後5年を過ぎると直ちに資産が消えるのではなく、法律上、死亡一時金の受給遺族がいないものとみなされ、相続財産として扱われます。

確定拠出年金法40条・41条の受取人順位は民法の相続順位と同一ではありません。一方、DBの遺族給付は規約に定めがある場合に限られ、受取人・給付方法・期限も規約で確認します。

企業年金の死亡給付を確認する10STEP

1

年金証書、残高通知、退職時資料、郵便物を集める

2

元勤務先へ死亡を連絡し、制度名と加入期間を確認する

3

DB・企業型DC・旧厚生年金基金等を区別する

4

基金、受託機関、運営管理機関、資産管理機関を特定する

5

受給開始前か受給中か、移換済みかを確認する

6

指定受取人、法律または規約上の遺族順位を確認する

7

死亡後5年や規約上の期限、未支給分を確認する

8

戸籍、生計維持資料、本人確認、振込口座をそろえる

9

死亡一時金・遺族給付を制度窓口へ請求する

10

支給決定、振込額、税務書類を確認して保存する

誰が必要か

亡くなった方が会社員・元会社員で、確定給付企業年金(DB)、企業型確定拠出年金(企業型DC)、旧厚生年金基金等に加入していた、または企業年金を受給中だった場合、遺族が確認します。退職・転職後に別制度や企業年金連合会へ権利が移っていることもあります。

最初に制度名と現在の管理先を特定する

年金証書、退職時の案内、企業型DCの残高通知、源泉徴収票、故人のメール、元勤務先の福利厚生資料を集めます。まず元勤務先の人事・退職給付窓口へ死亡を伝え、制度名、加入期間、現在の管理先、受給開始前後、必要な届出を確認してください。

企業年金連合会の年金記録確認窓口(0570-02-2666)は、同連合会へ記録・給付が移されている場合の確認先です。すべての会社の企業年金を横断検索する窓口ではないため、最初から連合会だけへ問い合わせれば足りるとは限りません。

企業型DCの死亡一時金

厚生労働省の制度概要では、企業型DCの加入者等が死亡した場合、遺族が個人別管理資産を死亡一時金として受け取る仕組みです。故人のDC資産を相続人自身の企業型DCやiDeCoへそのまま移す手続きではなく、死亡給付として請求します。

確定拠出年金法40条・41条では、企業型DCの死亡一時金は資産管理機関が裁定に基づいて支給します。故人は、生前に配偶者(事実婚を含む)、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の中から受取人を指定できます。指定がない場合は、法律上の順位に従うため、民法の法定相続人や法定相続分と同じとは限りません。同順位者が複数なら等分です。

企業型DCの「死亡後5年」の正確な意味

死亡後5年以内に請求することが重要です。ただし、5年を過ぎた瞬間に資産が消滅するという意味ではありません。確定拠出年金法41条は、死亡後5年間に死亡一時金の請求がないとき、死亡一時金を受け取る遺族がいないものとみなし、個人別管理資産を相続財産として扱うと定めています。5年経過前後で請求者・必要書類・税務の扱いが変わり得るため、期限が近い、または過ぎている場合も、直ちに運営管理機関へ相談してください。

企業型年金規約の法令解釈資料では、請求後、規約で定める日(請求日から3か月以内)時点の個人別管理資産額を基礎に死亡一時金を算定する取扱いが示されています。運用商品の価格変動や換金時期により、死亡日に表示されていた残高と支給額が一致しないことがあります。

企業型DCで指定がない場合の主な順位

  1. 配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある方を含む)
  2. 故人の収入で生計を維持していた子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹
  3. 前項以外で故人の収入により生計を維持していた親族
  4. 生計維持要件を満たさない子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹

父母については養父母が実父母より先順位とされます。故意に故人等を死亡させた方などは受給できない規定もあります。続柄だけでなく、指定の有無と生計維持関係を制度窓口に確認します。

確定給付企業年金(DB)の場合

確定給付企業年金法47条から49条では、加入者等が死亡した場合の遺族給付金は、規約に定めがあるときに支給されます。受給できる遺族、順位、金額、年金か一時金かも規約で定められます。したがって、DBなら必ず死亡一時金がある、企業型DCと同じ5年期限である、とはいえません。

受給開始前でも、加入期間や退職時期によって死亡一時金がない制度があります。受給中の場合は、保証期間の残期間に応じた遺族給付や未支給分がある制度と、本人の死亡で終了する制度があります。企業年金連合会のDB解説も、保証期間付き年金では残余期間分が遺族へ支払われる場合があると案内しています。必ず故人の規約・裁定通知を確認します。

企業年金連合会から受給・記録管理されている場合

企業年金連合会から年金を受給中の方が死亡したときは、過払いを避けるため速やかに死亡を連絡します。同連合会の老齢年金そのものに遺族年金はありませんが、年金種類や加入歴により未支給年金や死亡一時金を請求できる場合があります。死亡連絡・未支給年金等のオンライン申出後、必要書類の案内を受けられます。

受給開始前に企業年金連合会へ移換されていた場合も、移換された権利の種類で結論が異なります。連合会の通算企業年金等の案内を確認し、年金証書番号や基礎年金番号、元勤務先情報を用意して照会します。

必要書類

  • 制度所定の死亡一時金・遺族給付金請求書、死亡届
  • 死亡を証明する戸籍・除籍、死亡診断書の写し等
  • 請求者と故人の続柄を確認する戸籍等
  • 受取人指定を確認できる資料
  • 生計維持・同一生計を確認する住民票、送金記録等
  • 請求者の本人確認書類、振込口座
  • 年金証書、加入者番号、基礎年金番号、元勤務先情報
  • 遺族がいない扱いとなる場合の相続関係書類

制度、請求時期、指定受取人、遺族順位により異なります。戸籍の範囲、有効期限、原本還付、実印・印鑑証明書の要否は、取り寄せ前に請求先へ確認してください。

費用

請求手数料の有無は制度ごとに異なります。戸籍・住民票等の証明書、郵送、振込等の実費がかかる場合があります。税理士・司法書士・弁護士等へ調査、税務申告、受取人紛争の対応を依頼する場合は別途報酬が必要です。

税金は給付の種類ごとに判定する

死亡一時金、遺族年金、未支給年金を一括して同じ税務処理にしないでください。国税庁は、被相続人の死亡後3年以内に支給が確定した退職手当金等をみなし相続財産として相続税の対象にし、相続人が取得した死亡退職金等には総額で「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額があると案内しています。相続人以外が受け取る場合、この非課税枠は使えません。

企業年金のすべてが自動的にこの区分になるわけではありません。支給確定時期の国税庁質疑、制度規約、支払通知を基に判定します。また、DB規約に基づく遺族年金は、年金受給権が相続税の対象になる一方、毎年受け取る年金には所得税を課さない取扱いがあります。未支給年金等は別の所得区分になり得ます。支払者の税務書類を保管し、相続税申告がある場合は税理士へ確認してください。

野田市・柏市・流山市・松戸市の管轄・問い合わせ先

企業年金の死亡給付は住所地の市役所で申請する制度ではありません。4市のどこに住んでいても、元勤務先、企業年金基金、受託金融機関、企業型DCの記録関連運営管理機関・資産管理機関など、故人が加入していた制度の窓口へ連絡します。

野田市

元勤務先・企業年金基金・企業型DCの運営管理機関

企業年金は制度の窓口へ。市の死亡後手続き全般は野田市おくやみコーナーで案内を受けられます。

柏市

元勤務先・企業年金基金・企業型DCの運営管理機関

企業年金は制度の窓口へ。市の死亡後手続き全般は柏市ご遺族支援コーナーで案内を受けられます。

流山市

元勤務先・企業年金基金・企業型DCの運営管理機関

企業年金は制度の窓口へ。市の死亡後手続き全般は流山市おくやみ相談窓口で案内を受けられます。

松戸市

元勤務先・企業年金基金・企業型DCの運営管理機関

企業年金は制度の窓口へ。市の死亡後手続き全般は松戸市お悔やみ案内で案内を受けられます。

市役所窓口は市の死亡後手続きの案内先であり、企業年金の給付決定や請求受付は行いません。年金証書、勤務先の福利厚生資料、残高通知、郵便物で制度名と連絡先を確認してください。窓口・電話番号の確認日:2026-09-05。

自分でできるか

制度名と窓口が分かり、指定受取人・法律または規約上の順位に争いがなく、必要書類をそろえられる場合は遺族自身で請求できます。勤務先ごとに「制度名」「管理先」「受給開始前後」「受取人」「期限」「提出日」「税務資料」を一覧化すると漏れを防げます。

専門家に相談した方がよいケース

  • 企業型DCの死亡後5年が近い、またはすでに過ぎている
  • 指定受取人と相続人が異なる、指定内容が不明
  • 事実婚、生計維持関係、同順位者の範囲に争いがある
  • 元勤務先が廃業・合併し、制度の管理先が分からない
  • DB規約、複数制度、移換記録が複雑
  • 死亡一時金・遺族年金・未支給年金の相続税や所得税を判定したい

注意点

  • 5年で消滅と決めつけない:企業型DCは5年経過で相続財産として扱う規定があります。
  • 民法の相続順位だけで分けない:企業型DCは指定・法定順位、DBは規約を先に確認します。
  • DBの給付を当然視しない:遺族給付の有無、順位、給付方法は規約次第です。
  • 市役所では請求できない:元勤務先・制度管理先が窓口です。
  • 受給中は早めに死亡連絡:過払いが発生すると返還が必要になることがあります。
  • 税務を一括処理しない:給付の名称ではなく、制度根拠と支給内容で判定します。

よくある質問

企業年金はすべて死亡後5年以内ですか

一律ではありません。企業型DCでは5年経過時の扱いが法律で定められていますが、DBの遺族給付は制度規約を確認します。

5年を過ぎた企業型DCは受け取れませんか

直ちに消滅するという規定ではなく、死亡一時金を受け取る遺族がいないものとみなされ、個人別管理資産が相続財産として扱われます。必要書類と請求方法が変わるため、運営管理機関へ至急相談してください。

死亡一時金は遺産分割の対象ですか

指定受取人や制度上の遺族が固有に受け取る死亡給付は、通常の相続財産と異なる場合があります。一方、企業型DCで5年請求がない場合など、法律上相続財産として扱われる場面もあります。

企業年金連合会に聞けばすべて分かりますか

分かりません。同連合会へ記録・給付が移されている場合の確認先です。まず元勤務先や手元資料から加入制度と管理先を特定します。

市役所や年金事務所で企業型DCを請求できますか

できません。企業型DCの記録関連運営管理機関・資産管理機関等へ請求します。公的年金の死亡手続きは別に年金事務所等へ行います。

関連する相続手続き

参考にした公式情報

情報確認日:2026年9月5日

給付の有無、受取人、請求期限、必要書類、支給額、税務上の区分は制度規約と個別事情で異なります。実際の請求前に、元勤務先・制度管理先・税務署または税理士の最新案内を確認してください。