預貯金・証券・保険

iDeCo死亡一時金|受取人・5年期限・必要書類と税金

期限
死亡後5年で相続財産扱いへ変更/税務は3年にも注意
手続き先
iDeCo運営管理機関・記録関連運営管理機関

相続手続き100チェックリスト No.70。iDeCo加入者等が死亡したら、運営管理機関へ加入者等死亡届を提出し、記録関連運営管理機関へ死亡一時金を請求します。受取順位は民法と異なり、死亡後5年で相続財産扱いへ変わります。税務上の3年との違い、必要書類、加入先の調べ方も確認します。

No.70 iDeCo死亡一時金の重要事項

項目
確認内容
死亡の届出
運営管理機関へ加入者等死亡届(K-014)を提出
裁定請求
記録関連運営管理機関へK-017で請求
受取人
指定の有無と確定拠出年金法上の順位を確認
制度上の5年
5年経過で相続財産扱いへ変更、その後は供託も
税務上の3年
支給確定時期で相続税・一時所得の扱いを確認

「5年で消滅」ではない。税務上の3年とも区別する

iDeCo公式案内では、死亡後5年請求がない場合は相続財産の扱いとなり、その後も請求がなければ法務局へ供託されます。

一方、税務上は死亡後3年以内の支給確定がみなし相続財産の判定で重要です。手続きの5年と税務の3年を混同せず、早期に請求してください。

iDeCo死亡一時金を請求する10STEP

1

残高通知、控除証明書、口座履歴、メールを探す

2

故人が選択したiDeCo運営管理機関を特定する

3

運営管理機関へ死亡を連絡し、本人の口座操作を止める

4

加入者等死亡届(K-014)と死亡証明書類を提出する

5

死亡一時金裁定請求書(K-017)と提出先を確認する

6

指定受取人の有無と法律上の受取順位を確認する

7

同順位者がいれば代表者届(K-106)を確認する

8

戸籍、住民票、生計維持資料、振込口座をそろえる

9

死亡後5年以内を目安に記録関連運営管理機関へ請求する

10

支給決定通知、支払調書、振込額を確認して保存する

誰が必要か

亡くなった方がiDeCoの加入者、掛金を止めて運用だけを続ける運用指図者、または自動移換者だった場合、指定受取人または法律上の受給資格を持つ遺族が手続きします。会社の企業型DCとiDeCoを両方持っていた場合は、それぞれ別の制度・窓口で請求します。

手続き先

iDeCo公式サイトは、亡くなった方が選択していた運営管理機関へ「加入者等死亡届(K-014)」を提出し、「死亡一時金裁定請求書(K-017)」の入手方法や添付書類は運営管理機関へ問い合わせるよう案内しています。死亡一時金の請求先は記録関連運営管理機関(RK)です。

加入先が分からない場合は、残高通知、掛金引落し口座、控除証明書、確定申告書、メールを確認します。名称が分かったらiDeCo公式「運営管理機関一覧」で現在の問い合わせ先を照合してください。故人のID・パスワードを使ってログイン、売却、運用変更はしません。

iDeCo資産は死亡一時金として受け取る

厚生労働省の制度概要では、加入者等が死亡した場合、遺族が資産残高を死亡一時金として受給します。故人の投資信託・定期預金・保険商品等を相続人のiDeCo口座へそのまま移換するのではありません。制度上の裁定と現金化を経て、一時金として支給されます。

自動移換者も対象になり得ます。企業型DCの資格喪失後に必要な移換手続きをせず、資産が国民年金基金連合会の特定運営管理機関へ自動移換されている場合は、その状態を運営管理機関・記録関連運営管理機関へ伝えます。

受取人の指定があるか確認する

iDeCo公式案内では、一定範囲の遺族を死亡一時金の受取人として事前に指定できます。指定がある場合は、その指定を最初に確認します。遺言書に書かれた財産の分け方や民法上の法定相続分だけで受取人を決めないでください。

指定がない場合の主な受取順位

確定拠出年金法41条・73条により、指定がない場合の順位は民法の相続順位と同一ではありません。主な順序は次のとおりです。

  1. 配偶者(事実上婚姻関係と同様の事情にある方を含む)
  2. 故人の収入で生計を維持していた子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹
  3. 前項以外で故人の収入により生計を維持していた親族
  4. 生計維持要件を満たさない子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹

父母は養父母が実父母より先順位です。同順位者が2人以上いる場合は等分となり、実務では死亡一時金受取人代表者届(K-106)と同意者の印鑑登録証明書等が必要になることがあります。

「死亡後5年」の正確な意味

死亡一時金は、できるだけ死亡後5年以内に請求します。ただし、5年を過ぎた時点で資産そのものが消滅するという意味ではありません。iDeCo公式サイトと確定拠出年金法は、死亡日から5年間請求がない場合、死亡一時金を受け取る遺族がいないものとみなし、個人別管理資産を相続財産として扱うとしています。その後も請求がない場合は法務局へ供託されます。

5年経過後は、通常の死亡一時金とは請求者・必要書類・税務上の扱いが変わります。期限が迫っている、または既に過ぎている場合も、諦めず記録関連運営管理機関へ現在の保管状況と手続きを確認してください。

提出する主な書類

  • 加入者等死亡届(K-014)と死亡を証明する書類
  • 死亡一時金裁定請求書(K-017)
  • 死亡診断書または死体検案書の写し
  • 故人と請求者の戸籍謄本等
  • 故人の住民票除票・世帯全員の住民票等
  • 内縁関係や生計維持関係を証明する資料
  • 受取人代表者届(K-106)と同意者の印鑑登録証明書
  • 請求者の本人確認書類・振込口座
  • 基礎年金番号、加入者番号、年金証書等

iDeCo公式のK-017様式は、請求順位・生計維持関係ごとに添付書類を分けています。戸籍・住民票・印鑑登録証明書には、請求日前3か月以内に発行されたものを求める欄があります。改製原戸籍、第三者による生計維持証明、先順位者・同順位者に関する申立書等が必要な場合もあるため、書類取得前に最新版を確認します。

費用

死亡一時金の裁定、資産の売却、振込等にかかる費用は、運営管理機関・記録関連運営管理機関の案内で確認します。戸籍・住民票・印鑑登録証明書、郵送等の実費も必要です。5年経過後や受取人紛争、税務申告を専門家へ依頼する場合は別途報酬がかかります。

税務の「3年」と手続きの「5年」は別

死亡後5年はiDeCo制度上の請求・資産取扱いに関する基準です。一方、税務では支給が確定した時期が重要です。国税庁は、個人型年金規約に基づく一時金を死亡退職金等の範囲に含めています。死亡後3年以内に支給が確定した死亡一時金は、原則としてみなし相続財産となり、相続税の対象です。

国税庁タックスアンサーでは、相続人が取得した死亡退職金等には、全相続人合計で「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額があります。相続人以外の受取人にはこの非課税枠はありません。相続放棄者が受け取る場合も、非課税枠の適用関係を個別に確認します。

国税庁の質疑事例では、死亡後3年を経過してから支給が確定した死亡退職金等は、相続税ではなく遺族の一時所得となる取扱いが示されています。3年と5年の間に請求する場合や5年経過後は、支給確定時期・受取人・資産の法的性質により結論が変わり得ます。支給決定通知と支払調書を税理士へ提示して確認してください。

野田市・柏市・流山市・松戸市の管轄・問い合わせ先

iDeCo死亡一時金は住所地の市役所で申請しません。4市のどこに住んでいても、故人が選択していた銀行・証券会社等の運営管理機関へ死亡を届け、死亡一時金の様式・提出先は記録関連運営管理機関へ確認します。

野田市

故人が選んだiDeCo運営管理機関・記録関連運営管理機関

iDeCoは制度窓口へ。市の死亡後手続き全般は野田市おくやみコーナーで案内を受けられます。

柏市

故人が選んだiDeCo運営管理機関・記録関連運営管理機関

iDeCoは制度窓口へ。市の死亡後手続き全般は柏市ご遺族支援コーナーで案内を受けられます。

流山市

故人が選んだiDeCo運営管理機関・記録関連運営管理機関

iDeCoは制度窓口へ。市の死亡後手続き全般は流山市おくやみ相談窓口で案内を受けられます。

松戸市

故人が選んだiDeCo運営管理機関・記録関連運営管理機関

iDeCoは制度窓口へ。市の死亡後手続き全般は松戸市お悔やみ案内で案内を受けられます。

市役所窓口は市の死亡後手続きの案内先であり、iDeCoの死亡一時金を裁定・支給する窓口ではありません。加入先が不明なら、残高通知、口座振替、メール、確定申告資料とiDeCo公式の運営管理機関一覧を照合してください。窓口・電話番号の確認日:2026-09-05。

自分でできるか

加入先、指定受取人、法律上の順位が明確で、公式様式に従って戸籍等を取得できる場合は、遺族自身で請求できます。「死亡届」「裁定請求」「受取人資料」「税務資料」を分けて進捗管理すると漏れを防げます。

専門家に相談した方がよいケース

  • 死亡後3年または5年が近い、既に経過している
  • 指定受取人、事実婚、生計維持関係、同順位者に争いがある
  • 相続放棄した方が受取人になっている
  • 加入先が不明、自動移換、運営管理機関変更の履歴がある
  • 相続財産への切替後・供託後の請求が必要
  • 相続税の非課税枠または一時所得の判断が必要

注意点

  • K-014とK-017を確認:死亡の届出と死亡一時金の裁定請求は役割が異なります。
  • 本人の口座を操作しない:ログインして運用商品を売却・解約しません。
  • 相続分で判断しない:指定受取人と確定拠出年金法上の順位を優先して確認します。
  • 5年で消滅と書かない:5年後は相続財産扱いへ変わり、その後は供託される場合があります。
  • 税務の3年と混同しない:3年は支給確定時期に関する税務上の基準です。
  • 市役所へ提出しない:運営管理機関・記録関連運営管理機関が窓口です。

よくある質問

故人のiDeCoを自分のiDeCoへ移せますか

移せません。受給資格のある方が、制度上の死亡一時金として請求します。

法定相続人なら必ず受け取れますか

必ずとは限りません。指定受取人がいる場合や、確定拠出年金法上の遺族順位が適用される場合があり、民法の順位・相続分とは異なります。

相続放棄しても死亡一時金を受け取れますか

死亡一時金が受取人固有の権利となるか、5年経過後の相続財産になっているかで扱いが異なります。相続放棄・税務への影響を含め、請求前に専門家と運営管理機関へ確認してください。

5年を過ぎると資産はなくなりますか

直ちに消滅するのではなく相続財産の扱いへ変わります。その後も請求がなければ法務局へ供託されるため、現在の保管先と請求方法を確認します。

加入先が分からないときは市役所に聞けますか

市役所ではiDeCoの加入先を照会できません。残高通知、控除証明書、口座履歴等を調べ、iDeCo公式の運営管理機関一覧と照合します。

関連する相続手続き

参考にした公式情報

情報確認日:2026年9月5日

様式、添付書類、証明書の有効期限、費用、受取順位、税務上の区分は個別事情で異なります。実際の申請前に運営管理機関・記録関連運営管理機関・税務署または税理士の最新案内を確認してください。